行くぜ新潟!初の大放浪
ご機嫌麗しゅう。オタクです。
10連休となったGW、一度はやってみたかったロングツーリングに出かけてみました。
新潟の美味い米と取れたてのイクラでできたイクラ丼を食って優勝したい、そんな漠然とした動機とプランもクソもない状態で決行した放浪の記録をしたためたいと思います。
個人的にGWのメインイベントに据えていた大放浪。大変楽しんで参りました。
1日目
前日に14時~21時まで草野球をやっており、初日の時点で疲労ヤバめ。起き上がれた頃にはお昼を回っていました。
ですが、初日なんか「群馬で一泊」以外の予定を全く考えていなかったので問題なし。草津の日帰り温泉に入れさえすれば100点満点のつもりでいました。
家でゴロゴロしながら日帰り温泉の営業時間を調べ、宿なんか快活で良いやなんて考えながらとりあえず14時過ぎに出発。草津へと赴きます。
国道16号から埼玉に入り、なんやかんやして17号から群馬に入っていきます。
にしても埼玉県って一部ツーリングスポットを除くと本当に走っててつまらないですね。
中途半端な市街地に入ると何もないくせに車通りだけは多い道が続くし。
愚痴りながらの運転も、群馬県に入ったあたりで日が沈み、快適な旅路に。
ガソリンメーターが怪しくなってきましたが、そもそもガソスタが見つからなかったり見つけても営業していなかったり・・・。メーターだけ満タンだからと入れずに出発にしたことを後悔しながら、草津までの急勾配の山道を登ることになりました。
湯畑観光駐車場の駐輪スペースまでなんとか辿り着いたので一旦は忘れて名湯を楽しんでいきます。
自宅
↓ 約170km
草津温泉 湯畑観光駐車場
「大滝乃湯」という施設でひとっ風呂。
せっかくだから御食事処で何か食べようかと思いましたが、到着したころには閉店していました。ノープラン放浪って感じがしてきましたね。風呂さえ入れれば問題ないので気にせずお風呂へ向かいます。
広めの大浴場に浸かり一息。冷えた体に沁み渡ります。
この時期、日が沈んだら普通に冷えますよね。バイクに乗っていると体感気温も下がるので尚更です。
合わせ湯といって38度、40度、42度、44度、46度の5箇所に分かれた浴槽があったらしいのですが、完全に見落としてました()42度が限界の虚弱体質なので行かなくても良かったといえば良かったのかもしれない・・・。
ひとまず体も温まったところで、露天風呂へ。火照った体に夜風が心地良い。
草津って露天風呂がない施設も珍しくないんですってね。露天で寒いと思ったら沈む、熱くなったら出る、みたいな体感温度を調節しながら入浴するのが大好きなので、あって良かったです。日帰り温泉の営業時間以外リサーチせず適当に選んだのにツイてます(旅行向いてないよ)
風呂を上がり、喫煙所で久々すぎる一服。幸福しかない時間。心身ともにスッキリした身にヤニがよく沁みます。この多幸感のためだけに放浪しているといっても過言ではありません。
・・・とここでガス欠寸前であることを思い出します。身はスッキリしたのに心に靄が。
近くの24時間営業のガソリンスタンドを調べ、GWで閉まっていたら目も当てられないので念のため電話までして、きれいさっぱり靄を払います。変わらず営業してて良かった。GWで遊び惚けてる身としては頭が上がりません。
正真正銘身も心もスッキリしたので、折角だからと湯畑近辺をウロウロすることに。
こういうのThe温泉街って感じがしてテンション上がりますね。
ツルツルになった肌からほんのり漂う硫黄臭が鼻をつきます。小学生のころは硫黄臭が苦手すぎて何度となく吐きかけたものです。
この時点で21時を回り、昼以降何も食べていない私自身のガソリンタンクもEmpty間近。相棒と共に補給するため草津温泉を後にします。
今度はしっかりプランを立てて、グルメも楽しみつつ一泊して帰りたいですね。
湯畑観光駐車場
↓ 約20km
ガソリンスタンド
結論から言うと、ちゃんと間に合いました。ガソリンメーターの最後の一本が点滅してるの初めて見た・・・。
東京に暮らしているとガソスタは特に意識しなくてもそこら中にありますし、不便を感じることはなかったのですが・・・要はナメてた訳ですね。
初の長距離放浪できっちりやらかす初心者の鑑。給油には気を付けよう!
行きで登った急勾配の坂をアクセルを使わず下っていきます。後ろから誰も来なくてよかった。
ハンターカブはリッター50kmは走るトンデモ燃費ですが、経験則だとゲージ1本が1ℓとは限らないのでガソスタまでの20kmの道のりは終始ヒヤヒヤもの。見知らぬ山奥でガス欠しなくて本当に良かったです。
ガソリンスタンド
↓ 約30km
快活CLUB前橋上小出店
「宿は快活でいいや」とか言ってたら30km移動することになったでござるの巻。
良い子の皆はしっかりプランを立ててから放浪するようにしましょうね。
まぜそばフェスみたいなのをやってたので、メンチカツと一緒にいただきました。
衣がサクっとしていて美味しいですね。飲食がメインの店でないとはいえ侮れません。
食後は眠れな過ぎてマンガを漁ってたら外が明るくなっていました。どうして?
寝ようとしても眠れなかったので、気絶できるようになるまでマンガを読んでました。気を失ったのは8時とかだったと思います。2時間睡眠で出発です。
2日目
2時間しか寝ていないはずなのに元気溌剌。凄まじく元気の前借りをしている感じがします。この日から新潟に入っていくわけですが、「イクラ丼食いたい」以外完全ノープランです。それでも新潟名物「イタリアン」を食べたい気持ちはあったので、とりあえず提供している店を調べて向かうことに。
国道17号→117号→8号→新潟バイパスと通っていき、新潟市街を目指します。
山肌に残る雪とこの時期の葉桜は寒冷地ならではの景色ですね。
オタクなので特に理由はないけど断層が好き。
日中であれば20℃をゆうに越える快適な気温でありながらこういった風景を楽しめるのは贅沢なものです。
車通りも少なく、目新しい絶景に囲まれながら快適なツーリングを楽しんでいました。
快活CLUB前橋上小出店
↓ 約220km
みかづき万代店
やってまいりました新潟ご当地B級グルメ「イタリアン」のお店。
千紗…イタリアンだよ…
太麺ソース焼きそばのトマトソースがけというような料理です。焼きそばの味にトマトソースの甘味や酸味が合わさる情報量大洪水状態ですが、これが意外にもサッパリ混ざり合っています。もやしと白しょうがによる食感や風味のアクセントもあり、濃い味ながら飽きずに楽しめました。並盛で380円。安い。
正直言うと派生形であるホワイトソースがけの方にめちゃくちゃ興味を惹かれていたんですが、まずは王道を征こうということで。ハンバーグトッピングとかありました。デブにも優しい。次来たらこっちも食ってみたいです。
みかづき 万代店
↓ 約80km
道の駅笹川流れ
新潟に来たからには日本海の景色も拝みたい!ということで、日本海を傍らに伸びる国道345号線を目指します。
125ccだとバイパス乗る前に乗っていいのか否かいちいち確認しなくちゃならんのでルートにバイパスが含まれてると若干面倒ですね(保土ヶ谷バイパスに乗りかけてルートを大幅変更したら到着予定が50分押した嫌な思い出)
林を抜けて海が見えてきたときの興奮、球場観戦で階段を登ってグラウンドが見えてきたときと全く同じ。視界が開け、広大な景色が目に飛び込んで来たときにこみ上げる「うおおおおおおおおおおおおおおお」という雄叫び。あぁ^~たまりませんわ。
日の傾いて来た日本海を左手に、目的地(というか引き返す目安)である道の駅笹川流れへと向かうのですが、途中ちょこちょこ寄り道しました。
はまなすの丘
弁天神社
岩場のある海岸が本当に大好きで、腰かけて波の音を聴いているだけで余裕で一日潰せます。何も感じないけど、それが心地よい。真っ白で暖かい光以外何もない世界にいるような感覚。心が凪ぐのを感じます。
地元の方がBBQしていたりビニールシートを敷いてピクニックしていたりと、団欒の場にもなっていました。日の沈む日本海をバックに食う飯は美味いか?めちゃくちゃ美味そう。
道の駅笹川流れに到着です。17時前くらいでしたかね。
食堂のメニューに目を通しましたが、後に控えるメインイベントのためここは我慢(日本海ソフトくらいは食べれば良かったかも・・・)
海沿いならではの名産品がズラリと並ぶ物産コーナーをチラチラ眺め、ショルダーバッグに入る程度のお土産を購入。私は基本的に海産物が苦手なので購入したのは村上牛の味噌のっけタレです。スパイシーな味付けと肉の旨味で米がホイホイ進みます。米も買って帰りたかったなあ(無理)
コーヒーとタバコで一服して時間を潰し、いよいよ新潟放浪のメインイベントへ向かいます。
道の駅笹川流れ
↓ 約20km
和食処 悠流里
イクラ丼の時間だあああああああああああああああああああああああ
17時30分に開店するため、夕日の沈む日本海を名残惜しく眺めて時間を潰してから出発。
来た道を引き返すことになるのですが、往路よりも更に日が傾き空の色合いや海の輝度も変わった風景を楽しめたため、満足度はただの往復のそれを遥かに凌ぐものでした。絶景と大自然に感謝。
目的地に到着です。
開店ジャストとはいきませんでしたが、それでも既に7組待ち。はぇ~やっぱ人気店なんすね~。
順番待ち状況をLINEで告知してくれるシステムがあったので、待ち時間は列から離れて過ごしました。
隣接したところに、酒蔵ならぬ「鮭蔵」があったので中に入ってみます。
何から何まで鮭尽くしで凄かったですね。食品はもちろん、鮭の皮を使った財布、名刺入れ、果てはジャケットまで(おそらく展示品ですが)。鮭皮チップスなんてお菓子も売ってました。こういうぶっ飛んだコンセプトの施設は見てて楽しいものですね。
新潟に来たからには酒蔵に寄りたかったものですが、試飲も購入もできないのに行くのは精神修行に他なりません。もう次はバイクじゃ行かないぜ。
順番待ちが残り3組になったところで通知。呼び出されたのでお店に戻ります。
10分少々待ってから席へとご案内。
普通にイクラ丼を注文しようと思ったのですが、イクラ1.5倍盛りなんてそそるオプションが。ノータイムで盛っていきます。
注文から数分でご対面。デカいぜ。
イクラに張りがあって箸で掴んでも簡単につぶれず、余すところなくプチプチ食感を楽しめます。美味い。さすが1.5倍盛りです。食べる配分を間違えてイクラが余りまくってしまいました(満面の笑み)
そして何より米が美味い。米が。イクラの味を引き出してくれる甘味がね、最高です(食レポが下手すぎる)
これの為に遥々新潟にやってきました。それだけの価値は十分にありましたね。「人が生きる理由」という哲学的問いに対する最もシンプルな回答です。
心身共に満たされたので、ここから地獄の復路に臨みます。まあ宿に向かうんですけども、なぜ復路と表現したかというと・・・
往路(しかも結構序盤の方)で通過したポイントだからなんですね。こんな旅程一人旅以外じゃ許されませんよ~。
悠流里
↓ 約185km
ゆざわ健康ランド
4時間以上かけて宿に向かいます。真っ暗になった一度通った道、虚無。
寒さに震えて何度もコーヒーブレイクをとりました。この放浪で一番しんどかった行程です。
バイパスはもう時速80kmで移動するヒトカラ専門店でした。退屈すぎて大声で歌ってることしか楽しみがない。良いストレス発散+恐怖緩和でした。自分で自分の機嫌取れる私偉い。見知らぬ土地の真っ暗な道なんて恐怖しかないですしね。
なんやかんやで宿に到着。一安心です。
そういえば2時間しか寝てなかったし、そんな状態で約505kmも走ってたし、宿についた瞬間ドカンと疲れが降ってきました。無理をした感覚はないですが、文字に起こすと凄まじいですね。
またこの宿が疲れた心身に効くわけです。悪い意味で。
まず喫煙所までの道のり。真っ暗な廊下を、非常口と既に消灯した和室の休憩スペースから漏れてくる夕方電灯の光だけが照らしています。いや怖すぎるだろ。落ち着かない一服のあと、とりあえずお風呂へ向かいます。日付も変わろうかという時間帯でしたが、入浴自体は2時まで可能だった気がするので誰かほかに人がいるものかと思っていました。しかし更衣室は無人。浴場も無人。そういえば従業員以外誰とも会っていないような・・・。更に施設内は無音です。なんか音楽流してくれ・・・。
貸切状態ならゆっくり入浴できると思っていたのですが、定期的に鳴ったり消えたりする設備の轟音とたまに聞こえる水音に過敏に反応してしまう。あとなんかちょっと薄暗い。ビビっちゃってさっさと退散しました。
仮眠スペースには、マットレスと枕、そして毛布が用意されています。ここは大助かり。さっさと仮眠スペースに籠って爆睡・・・と行きたかったのですが、枕が変わると寝られない贅沢体質が邪魔をします。ゆっくり見られなかったSNSやプロ野球のハイライトなどを眺めていたらもう4時です。10時には出ないといけないので無理やりにでも寝ることに。
3日目
アラームもなしに9時半ちょっと前に目が覚めました。我ながらすごい。
強制退去まで時間があったので朝風呂へ。相変わらず誰もいませんでしたが、明るいだけで心理的に全然違いますね。青空を眺めながらの露天風呂は幸せです。なんか虫の死骸が浮いてたけど、なんの問題もないぜ。
施設前の池で魚も死んでた
というわけで出発。3日目は長野を越えて、山梨の石和にあるいつもの温泉施設で一泊します。
宿の近くに展望台があることを知り、新潟で最後に訪れる場所としてそこを設定。
ナビの示す通りの道を進んでいくと、何やら様子がおかしいです。
え、なにこれは・・・。
いや、いい景色なんだけど、まだここ目的地じゃないし・・・。
まだダートを進ませるんですか・・・?
めげずに進んでいきましたが、無事詰んだので引き返すことになりました。
ナビは何を思ってこんな道を示したんだ。道なき道どころか、轍だけある山ですよこんなの。
チェーンやタイヤに草とか泥が絡んでいないかだけ確認してから次なる目的地へ向けて出発。
ゆざわ健康ランド
↓ 約35km
道の駅信越さかえ
長野県にやってきました。
内容は理解してないけどその土地でしか見れない看板を読むのが好き。
ミックスベリーソフトです。おいしい。
川
道の駅信越さかえ
↓ 約70km
標高2000mを越える地。スキー場も営業してるし、雪がガッツリ残っています。
新潟に着いた時にも感じましたが、雪景色を快適な気温かつ安全な路面で楽しめるってすごい贅沢ですよね。装備こそ揃えたものの冬はバイクを出さないので、新鮮な風景でした。
何より、風景の一部として遠目に見ていた雪山の中を自分で走っていることへの感慨深さを強く感じます。
絶景かな絶景かな。
降りて行っても絶景は続くぜ。絶景の中のワインディング、たまりませんの。
高標高地ならでは絶景を楽しみ、次なる目的地へ。
↓ 約120km
霧ヶ峰富士見台
うーん。景色はいいんですがさっき見たしなぁ・・・と若干後悔。
ちょっとミスったかもしれません。
霧ヶ峰富士見台
↓ 約85km
薬石の湯 瑰泉
この日の目的地です。
マッサージのサービスがあるらしいので、バキバキになった身体をほぐすべく60分コースで受けることにしました。
めちゃくちゃ身体が軽くなったのですが、ショルダーバッグを掛け続けた右肩は一向に癒えません。こればかりは仕方なし。
(美味しいカツ丼と狙ったかのような怪しい日本語構文)
温泉に入り、いつも通りカツ丼を食し、就寝!といきたかったのですが、見ていた生放送が長引いた上に楽しそうな感想会通話までしていたのでお邪魔してしまいました。2時半。
目が冴えてしまい、ぐだぐだと動画見てたら6時。なんで?
結局この日も2時間睡眠です。次からは雑魚寝じゃなくちゃんとホテルを取るようにしようね!
4日目
旅の終わりの実感からか、単純に睡眠不足からか、猛烈なダルさに襲われて目が覚めても動けずにいました。
朝風呂で強制的にスイッチを切り替え、帰路につきます。
薬石の湯 瑰泉
↓ 約90km
自宅
ひたすら20号を東へ。
途中、税金で悠々40km/hドライブを楽しむ不埒な公僕にイライラさせられながら、旅程最後の峠である大垂水峠をカッ飛ばして発散。昼前に帰宅することとなりました。
これにて、計約1125kmに及ぶ大放浪は終了です。
完走した感想ですが、もうしばらくバイクはいい(数か月後お会いしましょう)って感じです。
とても楽しかったことは確かですけどね。どうせそのうちまた放浪するだろうなあ。
今回は、バイクならではの直に風景を味わえる楽しさを最大限体感できたのかなと思います。お土産が持ち帰れなかったり酒蔵回ったりできない制約はありますが、そんなん改めて別の手段で行ったら良いだけですしね!(強がり)
目的もルートもロクに考えず、ただ走ること・風景を楽しむだけの放浪、一人で行くには最高です。
ここまで読んだ人がいるかは知りませんが、ありがとうございました。
以上でGW大放浪を〆ようかと思います。
次回更新にもご期待下さい。
ちなみに、帰宅して荷物を放り投げてから即座に整体に行きました。右肩が楽になりました。良かったです。